Berlino ④ (ベルリン ④)

アムステルダムからわざわざベルリンを経由してナポリへ戻る理由は、後述する邪念もさることながら、そもそもこちらの方が安い!から。ナポリーベルリン、アムステルダムナポリの航空券を買うより、ナポリーベルリン単純往復の方が100ユーロ以上安い。それでは、アムステルダム-ベルリンはいくらかというと、LCC(格安航空会社)のeasyJetで片道33ユーロ!ポーランドで開かれた夏の学会でも、シェンゲン協定LCCが発達が、ヨーロッパの「国際旅行」を事実上「国内旅行」化したと言われていた。

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12月を迎えたベルリンは、クリスマスマーケット(Weihnachtsmarkt)が本格化。ベルリンでは、市内各所、大小合わせて20カ所近くのマーケットが開催されている。この時期、観光案内所には、クリスマスマーケット専用の案内地図が常備されるほど、観光客の人気も高い。長い夜を楽しく過ごす生活の知恵でもあると思う。

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(伝統的なGendarmenmarktのWeihnachtsmarkt)

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青色発光ダイオード?が演出するSony CenterのWeihnachtsmarkt)

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(マーケットのスタイルは様々だが、物販の主役の1つは、いずれも素朴な木工細工のオーナメントや燭台類。もともとは、チェコ国境に近いエルツ地方(旧東独、ドレスデンの南部)の鉱山町や林業集落を中心に営まれていた女性の内職だった。現在、ドイツ各地のクリスマスマーケットだけでなく、海外のクリスマスマーケットにも多くの産地から工芸品が供給される。こうした地場産業の町の中でマーケティング的に最も成功した町の1つが、おそらくSeiffen(ザイフェン)ではなかろうか。ザイフェンは、東西ドイツ合併後の早い段階で、海外への販路拡大と産地の観光開発に注力し、もともと季節型の移出産業だったクリスマス飾りの製造に、通年型の迎え入れ型観光産業という付加価値を持たせた。)

 

さて、ベルリン最後の夜(12月5日)は、ベルリンフィルハーモニー。曲は、またもやMahlerの第6交響曲。この演奏機会が多いとは言えない大曲を、ヨーロッパを代表する2つのオーケストラが1週間と空けずに演奏する機会など滅多に無いのでいそいそと。指揮者が、現在バイロイト音楽祭で「指輪」を任されているKiril PetrenkoからDaniel Hardingに変更されたのは残念だったが(Hardingも優れた指揮者だが、一度彼でこの曲を聴いているので)、アムステルダムでのGattiとは対照的に、速いテンポでぐいぐい押しながら細部で微妙なニュアンスをつけるHardingに、完全について行くベルリンフィルは流石。

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(ベルリンのフィルハーモニーザール。かつての常任指揮者カラヤンの肝入りで建設され、東京のサントリーホールがモデルにした。クラスター状の客席はそのデザインまでよく似ている。そのご縁で、赤坂アークヒルズサントリーホール前広場はKarajan Platzと命名された:で正しいでしょうか、MビルのUさん・・)

 

12月6日、ナポリ着。ピザが食べたい!! で、早速Pizzeria Attilioでマルゲリータ。ああ、ナポリに帰ってきた。

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