Il sciopero generale (ゼネスト)

10月23日の語学学校にて。

先生「明日はsciopero generaleが予定されています。皆さんご存じですね?」

学生「知りませーん。何すかshioperoって?」

先生「ストライキ。イタリアで暮らす上で大切な名詞です!shiopero generaleは全国的なストライキ。」

学生「・・・」

先生「明日はナポリの地下鉄は一日中動きません。鉄道も飛行機も大幅に減るでしょう」

オランダ人学生「明日、オランダから友人が来るのですが・・」

先生「空港がストの可能性があります。飛ばない場合航空会社から連絡があると思うので、友達に問い合わせなさい」

イギリス人学生「明日、学校の後、イスキア島へ行くのですが」

先生「船はストをしません。島へは行けます。ただし島内のバスはストライキです。タクシーかレンタカーしかありません。」

私「明日夕方、ローマへ行く予定なのですが・・・」

先生「高速列車は動いています。お高いですが致し方ないでしょう。」

 学生一同「・・・・・」

 かくして、「重要な名詞sciopero」は学生の脳裏に叩き込まれたのでした。

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(そういえば、集会参加を呼びかけるチラシがあちこちに)

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(地下鉄の出入り口もシャッターで閉鎖)

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高速鉄道Frecciarossaはほぼ定時運行、70分でローマ着)

 

翌日のローマでは、大規模なデモが行われていました。ゼネストの趣旨は、物価上昇分に見合う給与の引き上げ、雇用機会の確保と新税導入への反対。特に若年者失業率の高さはイタリアの構造的課題です(日本もそうなりつつあります)。イタリアでは、日本よりも早い段階で進学・就職の選択機会がありますが、本来高校を出て就職するコースを希望した学生が、職が無いため大学へ進学するケースが増え、進学者にとっても大学にとっても大きな問題になっているそうです。

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 (「労働の尊厳のため、若者とともに」(筆者迷訳))