Museo Duca di Martina (国立陶器博物館)
先週とはうって変わって、今週のナポリは晴天日に恵まれています。デスクワークは相変わらず山積しているものの、陽光に誘われてナポリの天上界Vomeroの一角に広がるフロリディアナ庭園(Parco Floridiana)へ。元はブルボン王家の2代目、フェルディナンドⅠ世が愛人のフロリディアナ公女に贈った別荘。庭園への入場は無料で、Vomero住民の格好の「憩いの場」になっています。
(餌やりのシニョリーナたち。鳩の餌のほか、猫餌も)
(カリカリ=猫餌にありつきながら鳩の群れをねちっこく見つめる三毛猫と、出遅れて鳩の餌しか残っていなかった白灰猫)
さて、かつての別荘は、現在、国立陶器博物館(Duca di Martina博物館)になっています。日本人が見て楽しいのは、何と言っても地場産業でもある美しいソレント陶器のコレクションですが、博物館の1階は江戸時代に輸出されブルボン王家がコレクションしてきた有田、伊万里や明代の陶磁器が相当数展示されています。
(輸出を意識した、すこし風変わりな風合いの作品も散見される。これはこれで、東京国立博物館や佐賀県立博物館の国宝級とは違った面白さがある)
(日本人の目には、やはりソレント陶器のコレクションか)
(掲示されている日本の時代区分には少々驚く。鎌倉時代の始ま り(古代と中世の境目)が1192年から1185年の守護・地頭設置権獲得へと移ったことは聞いたことがあるが、他の時代区分もこうなのか、と。私の知識が古いのか、美術史的にはこうなのか、はたまたこの区分が独特なのか。当今の教科書では、どう区分しているのでしょうね。)